ファシリテーター制度について
2019年1月より、従来のトレーナー制度からファシリテーター制度へ新たに移行しました。詳しくは以下をご覧ください。
日頃は、CARE-Japan の活動にお力をいただき、誠にありがとうございます。CAREは 2008 年の日本への導入以来、会員の皆様の多大なご尽力により、多くの多彩な現場に根付き、親子の絆の向上に役立ってくることができました。この場を借りまして改めてお礼申し上げます。
さてこの度、米国において CARETM の新しいシステムが構築され、2018 年から「フ ァシリテーター制度」が新たに始まっています。これに伴い日本で今後も CARETM を活用していくために、開発元である米国と同様のシステム構築を行う必要性が生じ、この 1 年ほど米国側 CARE 開発者と話し合いを重ね、理事会でも検討をしてまいりました。その結果、下記のような変更を行うことに、理事会内で合意にいたりましたのでご報告申し上げます。
「トレーナー制度」から「ファシリテーター制度」へ
今回の米国側の「ファシリテーター制度」は、リサーチベースト、エビデンスベーストをより踏まえたCARETMプログラムの質の維持・向上、トラウマインフォームドケアの重視の明確化、CARETMのマニュアル改訂等に基づいてかなり抜本的に策定されたものです。「ファシリテーター制度」の構築に伴い、CARETM実施内容にも変更が加えられています。
この「ファシリテーター制度」は現行の日本のCAREトレーナー制度と必ずしも一致するものではありませんでしたが、理事会としては、これまでもCARE-Japanが米国側開発者の許諾と協力のもと日本語版を実施、普及してきた流れを鑑み、今後もCARETMを米国開発者側との協調関係のなかでこれまで以上に活用していくことを第一の目的とするべきであるとの結論に至り、現行のトレーナー制度を米国側ファシリテーター制度に順次変更していくことといたしました。
現行のトレーナー制度について
1)現行のトレーナー制度に基づくトレーナー育成は停止いたします。これに伴い平成31年以降従来のトレーナートレーニングは廃止されます。
2)ただし、現在のトレーナー資格をお持ちの先生方におかれましては、資格更新時 期までの残期間、トレーナーとして活動していただけます。
3)トレーナー資格の有効期間につきましては、以下のようにさせていただきます。引き続きCARETMファシリテーター認定をご希望の方は、下記「新ファシリテーター制度について」をよくお読みいただいた上で検討下さい。トレーナー資格有効期間中にファシリテーター認定を受けると切れ目なくCARETMワークショップを開催していただくことができます。
トレーナーの資格は、5年間で更新となっていましたので、
例えば、
・2014年夏にトレーナー資格を取得された方は、2019年まで
・2017年夏にトレーナー資格を取得、または更新された方は、2022年まで
なお、本年更新予定だった2013年に資格を取得された方は、制度変更に伴い更新を見合わせておりましたため、2014年の方と同様、2019年までとさせていただきます。
トレーナー資格の取得時期につきましては、修了時にお渡しした修了証でご確認ください。
4)現トレーナーの方はワークショップの参加者に参加証を配布することはできますが、旧トレーナー制度に基づくワークショップへの参加はファシリテーター制度に繋がるものではなくなりますので、参加者(特に専門家の方)にはその旨を十分にお伝えの上、ワークショップを開催してください。
新「ファシリテーター制度」について
1) CARETMのトレーニング(専門家向け、親向けの研修)を行うことができるトレーナーの資格は、今後、米国にならって「ファシリテーター」という名称に変更します。
2) ファシリテーターの認定を受けるには以下の要件を満たすことが必要です。
A資格要件:下記の3つの資格要件を満たすこと
a.メンタルヘルス領域の有資格者
b.修士以上の学位
c.以下の5つのEBPのうち1つ以上のワークショップを受講していること
・PCIT 親子相互交流療法、 ・Incredible Years ・Helping the Noncompliant Child ・Triple-P前向き子育てプログラム(専門家向け) ・Parent Management Training Program-Oregon model
B.受講要件:上記Aを満たした上で、以下を受講すること
a. CARE-Japan認定ファシリテーターによる3.5~4時間のWS の受講
b. CARE-Japan認定ファシリテータートレーナー(加茂登志子、福丸由佳)による 3.5~4時間のファシリテータートレーニングを修了
ファシリテータートレーニング後、実践と平行して、1年間に4回のコンサル テーションを受けていただきます。
なお、Aの資格要件を満たさない場合でも、CARE-Japan認定ファシリテーターによる3.5~4時間のWS を受講された後は、「職場の同僚や親などに対して、個人(1対1)の関係の中で、CAREの内容を伝えること」が可能となります。この点も、今回の変更点となります。別添のフローチャートもあわせてご覧下さい。 今後のファシリテータートレーニングの実施時期や研修費などにつきましては、
引き続きCARE-Japanの理事会で検討し、順次MLなどを通じてご連絡差し上げます。また、今回はこのような大規模な変更となりましたので、トレーナーの先生方には、現在の実践状況等についてお伺いするアンケート調査をお願いしたいと考えております。こちらは改めてご連絡差し上げますので、その折は、どうぞご協力賜りますようお願いいたします。
以上、皆さまにはご不便やご迷惑をおかけいたしますが、どうかご理解の上、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
平成30年12月
CARE-Japan理事会理事一同